イギリスのテディベアの特徴とは?有名なメーカーとは?

イギリスのテディベアの特徴とは?有名なメーカーとは?

「プーさんが誕生したイギリスのテディベア事情を知りたい」
「プレゼントやコレクションにふさわしいテディベアを探している」

テディベア発祥のドイツ、テディベアブランドが多数あるアメリカと同じくらいイギリスでもテディベアは人気です。

くまのプーさんやパディントンが誕生したのもイギリスです。イギリスのテディベアの特徴を詳しくまとめました。

まずは最初にイギリスのテディベアがどのように誕生したのか歴史からご紹介しますね。

イギリスのテディベアの歴史

イギリスのテディベア産業は1908年J.K.ファーネル社より始まりました。
その5年後、1914年に起こった第一次世界大戦によりドイツ製品の輸入禁止になります。

ドイツと言えばテディベア発祥の地。そのテディベアどころかテディベアの材料となる生地やボタンも入手できなくなったのです。

しかし、この結果、イギリス内でぬいぐるみ産業が活発化していきます。

同時期、ドイツ製品はアメリカでも輸入禁止になります。この時イギリスのテディベアメーカーはアメリカの受注を一気に引き受けることとなり、そのおかげでイギリスのテディベアメーカーは一気に発展を遂げます。

しかし、第二次世界大戦の影響により1930年代はテディベアを製造する多くのメーカーが倒産していきます。軍需工場として運用せざるを得なくなることが倒産の一番の理由です。

イギリスのテディベア産業は戦争により大きく発展し、戦争により大きな打撃をうけたと言えますね。

戦後は新しいメーカーがいくつか誕生したものの、1970年代にイギリスを襲った不況により、またしても多くのメーカーが倒産に追い込まれてしまいます。倒産したメーカーのほとんどが伝統的なスタイルのテディベアを作っていた会社で、買収されるメーカーもありました。

世界的なクマのキャラクター「プーさん」誕生秘話

クマのプーさん
第一次世界大戦後の1926年、児童小説・ファンタジー小説家でもあるA・A・ミルンがクマのプーさんの物語を書きました。

 

着想は息子の持っていたテディベアだったと言います。

1970年代にパディントン・ベアも誕生

パディントン
少し遅れて、イギリスではクマのプーさんと同じように世界中に愛されるクマのキャラクターが誕生しました。

それが「パディントン・ベア」です。真っ赤な帽子に青いコートを着た愛らしいこのクマはマイケル・ボンドが児童小説として書いた物語の主人公です。

アメリカのテディベアブームが火をつけ、くまのプーさんもパディントンもテディベアとしてアメリカを中心に輸出されました。そしてこの2つのクマは世界中に愛されるキャラクターへと変わっていったのです。

イギリスの初代テディベアの特徴!短い手足とガラスの目

イギリスの初代ベアの特徴
出典:テディベア&アンティーク雑貨専門店のレッドバロウ(Red Barrow)

イギリスで初期のテディベアはドイツ製ばかりでしたが、上記で書いたようにドイツ製品の輸入が禁じられた結果、イギリスでも盛んにテディベアが製造されるようになります。

当初、イギリスのメーカーはドイツのテディベアのデザインを模倣して製造していましたが、四肢だけは短めにする傾向がありました。

また、イギリスではドイツのテディベアメーカーが使用する伝統的なシューボタンよりも、ガラスや金属の目が好まれたのです。
短めの四肢にガラスの目は、その後1930年代イギリスのテディベアの特徴となります。

1930年代イギリスでは第二次世界大戦の影響を受けて次々と倒産していく中、メリーソート社やディーンズ社は残り、現在もテディベアを生み出しています。

特にメリーソート社が生み出すチーキーとパンキーは子供だけではなく、大人でもコレクターが世界中にいるほど人気です。

関連記事メリーソート社のテディベアの特徴は?チーキーやパンキーって何?

イギリスのテディベアで最も有名なメーカーとは?

メリーソート社とディーンズ社
イギリスの有名なテディベアメーカーと言えば、メリーソート社とディーンズ社です。

メリーソート社の前進はモヘアのメーカーで、1930年にぬいぐるみメーカーを設立しました。テディベアだけでなく、すべてのぬいぐるみの素材をこだわっており、創業直後からノベルティ・ベアの製造も始めています。

イギリス王室ではウィリアム王子が幼少の頃、チャールズ皇太子がメリーソート社のぬいぐるみをプレゼントした話が有名ですね。

ディーンズ社はイギリスで最も古いテディベアメーカーです。

1903年にロンドンに設立された子ども向けの本を製造する、ディーンズ・ラグ・ブック社がディーンズ社の始まりと言われています。ディーンズ社のロゴはラグ・ブックを引っ張り合う2匹の犬です。

1920年より本格的にテディベアの製造を始め、ディーンズ社はウォルト・ディズニーからの注文も受け、当時誕生したばかりのミッキーマウスを製造しています。

1981年には限定ベアの製造を開始し、コレクターズマーケットにも参入しました。現在は新しいテディベアを出していないようですので、購入する際には掘り出しベアを狙うしかありません。

メリーソート社のテディベアの特徴

クリスマスチーキー
メリーソート社のテディベアはオリジナル・ヒット商品でロングセラーの「チーキー・パンキー」が有名です。
耳に鈴が入っているテディベアで、コピー商品も数多く出回りました。

ゴールド色のモヘアとフラシ天が特徴の「マグナムベア」(Mシリーズ)も長い人気を誇っています。特別限定版やイヤーベアなども製造されており、コレクターにはたまらないラインナップとなっています。

口角がキュッと上がった「チーキー・ベア」は見ている人を自然と笑顔にしてくれるため、プレゼントとしても喜んでもらえるでしょう。

メリーソート社の人気テディベア3選!

メリーソート社のテディベアは決して安いものではありません。品質と製法にこだわっている点から材料費についてもかなり高くなるため、それ相応のお値段です。

子供のおもちゃというよりは大人のコレクションという要素が強いイギリス・メリーソート社の人気テディベアをまとめます。

第3位!2018年新作チーキーリトルクリスタル・サファイア
チーキーリトルクリスタル・サファイア

紫がかったグレーカラーモヘアのボディ。可愛さと美しさを兼ね備えたベアです。胸元に輝くのはスワロフスキーのハート形のネックレス。

世界限定100体で販売されました。現在は入手困難ですが、ごく稀に以下のショップに入荷されます。

第2位!2016年世界限定クイーンエリザベス2世ベア

2016年世界限定クイーンエリザベス2世ベア
エリザベス女王2世の90歳のお誕生日を記念して作られたモデル。
ボディには最高級モヘアを使用。女王が好きなライラック色の洋服を着た、気品溢れる作品となっています。

第1位!2018年新作チーキードギー

2018年新作チーキードギー
白いモヘアが美しく、犬の頭巾を被った可愛らしいベア。しかも限定50体と超希少。売切れ必至の人気テディベアです。
※現在、入手困難です。